スラリー脱水機

【目的】

 スラリー沈降槽から汲み上げた沈殿物を、更にスラリー濃縮槽にて濃縮します。
 しかし、濃縮された汚泥は、含水率が高く、流動性を有するので、このままでは処分することができません。つまり、産業廃棄物として処分するには、その汚泥を脱水する必要があるのです。

 そこで、脱水機を使用し、その汚泥を含水率80%程度のスラッジケーキ(金属水酸化物を含む固形の汚泥)にします。

【方法】

 濃縮された汚泥を脱水する方法は、熱による蒸発や乾燥、または機械的に遠心分離する方法など様々ありますが、当社ではフィルタープレスという装置を用いています。

 フィルタープレスとは、加圧脱水装置の代表的なもので、排水処理の際、沈殿物の脱水に広く使用されている装置です。
 濃縮されたスラリーを加圧ポンプでフィルタープレス内の各ろ室に押し込みます。フィルタープレスの各ろ室は、ろ布で遮られており、濃縮されたスラリーは、スラッジケーキと、ろ液に分離されます。
 ある一定時間が経過したら、濃縮スラリーの供給を停止し、各ろ過板をはずして、ろ室に溜まったスラッジケーキを排出します。

 なお、濃縮スラリーから、分離されたろ液には若干のスラリーが混じっているため凝集pH調整槽に返送しています。

【対策】

 常時は全自動フィルタープレスを使用しております。しかし、不測の事態に備え、手動フィルタープレスも設置しており、常時保守点検を行って、いつでも使用可能な状態にしております。